決算⑨〜開示書類〜
決算の最後は開示資料の作成です。終わりよければすべてよし、ですね。
開示書類の提出先をザッと分けると、
- 証券取引所
- 金融庁
- 株主さん
という感じです。
どんな会社でも株主さんには報告しなければなりませんが、上の2つは上場会社ならではです。
では、それぞれ見ていきましょう。
①まえがき
②検討事項
③固定資産
④消費税等
⑤法人税等
⑥税効果会計
⑦連結決算
⑧キャッシュ・フロー計算書
⑨開示書類←イマココ
⑩あとがき
まず、証券取引所ですが、これは
TDnet
に開示します。
決算では
年4回の決算短信の開示
があります。
その他、業績予想の修正、特別利益や特別損失の計上があるときもTDnetです。
次に金融庁は、
EDINET
に載せます。
年3回の四半期報告書
と
年1回の有価証券報告書の開示
をします。
臨時報告書もここですね。
最後に株主さんですが、
株主総会の招集通知の郵送
をします。
今はWeb開示もできるそうです。
EDINETにも乗っけます。
有価証券報告書はボリュームが違うのでちょっと別物ですが、TDnetとEDINETに載せる内容は大体同じです。
また、これらはデータ形式がガチガチに決まっていて、ちゃんとできてないとエラーや文字化けになります。最近は良いものがありまして、フォーマットに打ち込むだけでデータ要件のチェックをしてくれるシステムがあります。計算や整合性のチェックもしてくれます。
実際の内容については、決算がまとまるまでの過程でほとんどできあがっています。あとは前期と同様のやり方で埋めていくだけです。
前期の数字はどうやって拾っているのかを調べて、当期も同じことをする。
注意点も
円単位の資料を千円単位、百万円単位にするとか、誤字脱字や全角半角とか、
なかなか完璧にするのは難しいですが、いかに正確に入力するかだけなんですよね。
あと、有価証券報告書と招集通知は通常総務との共同作業になります。経理だけではできない仕事なので、前もって分担やスケジュールについてしっかり確認しておきましょう。事前準備が大事です!
【まとめ】
開示は同じような資料を複数作ることがあって、混乱することがあるかもしれません。一度整理してみるといいですよ。
まとまった決算を基に、決まったフォーマットに打ち込むのが主な作業で、初心者でも十分できる、むしろ、初心者がやるべき仕事です。
基礎資料である連結精算表などの見方や作り方をどんどん吸収するチャンスですよ!